抗菌 薬。 【全種類】市販の抗生物質・抗菌剤を現役薬剤師が紹介【飲み薬・代用薬】

抗菌薬マスター|AMR臨床リファレンスセンター

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抗菌薬とは細菌を壊したり、増えるのを抑えたりする薬のことを指します。 その中でも微生物が作った化学物質を抗生物質、抗生剤ということもありますが、このサイトではすべてまとめて抗菌薬と呼んでいます。 抗菌薬は細菌の構造や増えていく仕組みのどこかを邪魔して効果を発揮します。 たとえば、代表的な抗菌薬であるペニシリンは細菌の細胞壁の合成を邪魔します。 ヒトと細菌の大きな違いに細胞壁があるかどうか、ということが挙げられます。 ヒトの細胞には細胞壁がありません。 そのため、ペニシリンはヒトの細胞に影響を与えず、細菌のみを攻撃することができるのです。 このように抗菌薬は細菌の仕組みを利用した薬ですので、 細菌以外の病原体(ウイルスや真菌など)が原因となる感染症には効果を期待できません。 抗菌薬は他の薬と同様に副作用が出る場合があります。 特に多いのは下痢です。 これは病原体だけではなく、腸内の環境を保っている細菌も抗菌薬が攻撃してしまうためです。 もし、副作用で飲み続けることをためらうことがあれば、無理せず医師や薬剤師に相談することをお勧めします。 抗菌薬にもさまざまな種類があります。 どこにおきた感染症なのか、どの菌によるものなのかなどから最適な抗菌薬を判断して処方されます。 1日1回の薬もあれば、1日3回の薬もあります。 それぞれ薬によって服用方法が異なりますので、医師や薬剤師の説明をきちんと聞き、正しく服用しましょう。 症状がよくなったからといって途中でやめてしまうと感染症がきちんと治らない恐れがあります。 また、 残った薬を取っておいて後から飲むのは、病気に合わなければ効かないだけでなく、思わぬ副作用が出てしまう可能性もありますので、絶対にしないでください。 もしかつて取っておいた抗菌薬が手元にあるようなら、薬局に相談して適切に処分しましょう。

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アミノグリコシド系抗菌薬の作用機序とポイント:抗菌薬の基礎3

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「セフトリアキソンで効かないなら、もっと広いスペクトルの抗菌薬に変更してはどうでしょうか?例えば、ニューキノロン系、カルバペネム系とかが選択肢になりますが……」っていう感じ。 エスカレーションというものです。 時々やってしまう、というか不本意ながらもそうなっていくこともありますよね。 感染が起こっている場所や原因菌をよく見直さずに、抗菌薬の種類だけを変更するのは、正しくないし、 薬剤耐性菌の出現を誘導する可能性もあります。 やみくもに抗菌スペクトルを拡大するのはやめた方がいいです。 では、どうすればいいのか? 抗菌薬の選択が正しいのかもう一度チェック! 以下の3点を順番に考えると、効かない理由が見えてきます。 感染症が起こっている場所は正しい?• 感染症の原因菌は正しい?• 抗菌薬の選択や投与方法は適切か? 実を言うと、適切な抗菌薬を選択するためのフローチャートをもう一度チェックして、修正を行う作業に他なりません。 3つの視点から考える! 感染症が起こっている場所は正しい? まずは、感染臓器を再度チェック! 当初の感染場所は本当に正しいのか?をもう一度確認します。 カルテはもちろん、医師、看護師からの聞き取り、患者さんの状態を確認するなど、自分の目、耳で感染源を再考することが大切です。 ほかに感染臓器がある可能性はないか? 先の例では、尿路感染が良くなってない可能性が否定できないにせよ、 ほかに感染源はないのか?を考える習慣を身につけておくことが大切です。 たとえば、肺炎の可能性。 高齢者や嚥下機能が低下している人では、誤嚥による肺炎の可能性があります。 カテーテル感染の可能性はどうなのか? 栄養状態が不良で、中心静脈から栄養管理をしている人は血流感染の可能性もあるでしょう。 他には、胆管炎、胆嚢炎、……などもあります。 忘れてはいけないのがCDIです。 クロストリジウム・ディフィシル感染症(Clostridium difficile infection)の略です。 抗菌薬の投与により、腸内細菌叢が乱れるのが主な原因とされています。 ・おもな症状は発熱や腹痛、下痢などです。 腸内で異常増殖したクロストリジウム・ディフィシル菌の毒素により引き起こされます。 重症例では偽膜性腸炎を呈する場合もあるので、見落とさないように注意が必要です。 抗菌薬療法中に新たな臓器で感染が起こることは時々あります。 気がつかずに、抗菌薬の選択が間違っていたから、もっと広範囲に効くものに変更するという誤った判断がされてしまうことも多いです。 抗菌薬が効かない!となったら、どこが感染臓器なのか?もう一度確認することが大切です。 医師と一緒に感染臓器を見直してみましょう。 新たに感染臓器が見つかったときは? 別の感染症が判明した時には、原則にしたがって抗菌薬を選択すれば良いです。 先の例では下記の対応ですね。 「ESBL産生の大腸菌はCTRXを分解するので効果が期待できません。 そんなにむずかしくありません。 一方で、気をつけたいのが定着菌の可能性! 常在菌が検出される場合です。 たとえば、喀痰からのMRSAや表皮ブドウ球菌……などですね。 培養の結果は必ずしも起炎菌を表しているとは限りません。 たまたま紛れていた少数の細菌を増やす可能性も十分にあるからです。 信頼度を上げるためにも、グラム染色の結果(実際に顕微鏡で覗く)と合わせて評価することが大切ですね。 コンタミや定着菌の可能性が高ければ、 結果をそのまま活用することができません。 大きく3つのケースが考えられます。 ・はじめに予測した細菌を狙って抗菌薬を投与した。 予想が的中したのに、なぜか効いていないケースです。 うーーん、と悩み込んでしまう。 ・検出された細菌が起炎菌でない ・または別の起炎菌が存在している 上記の可能性は否定できないにせよ、 抗菌薬が移行しにくい膿瘍を形成している可能性が考えられます。 感受性はあるのに、抗菌薬が効いていない、そんな時にはCTなど画像診断によって膿瘍の存在を確認することが大切です。 膿瘍があれば抗菌薬治療にも限界があります。 治療の基本はドレナージ!(膿を排出する方法) むやみに抗菌薬の種類を変更したり、投与量を増やしたりしても効果が望めないので 外科的な治療が優先されるのです。 抗菌薬の選択や投与方法は適切か? 3つ目の視点です。 ポイントは2つあります。 PK-PD理論をもとに投与設計がされているのか?• 抗菌薬の移行性は問題ないのか? 順番に見ていきますね。 PK-PD理論に基づいて投与されているか? いくら起炎菌にバッチリ感受性があるクスリが投与されていても、投与方法がマズイと期待した効果は得られません。 PK-PD理論に基づいた適切な投与方法であるのか確認が必要です。 PK-PD理論とは、薬物動態(PK)と薬力学(PD)を組み合わせて、抗菌薬の効果を評価するための理論。 抗菌薬ごとに効果的な投与方法が知られています。 濃度依存性…アミノグリコシド系、フルオロキノロン系など たとえば、ペニシリン系やセフェム系などの抗菌薬は時間依存性なので、1日の投与量が同じなら、 分割投与してMIC以上の濃度を保つのが効果的な投与方法です。 一方で、ニューキノロン系やアミノグリコシド薬は、濃度依存性の抗菌薬で1日投与量が同じなら、 高い血中濃度を得るために1回にまとめて投与した方が高い効果が期待できます。 抗菌薬が効かないのは、もしかして、PK-PD理論を無視した投与方法が原因ではないのか?と疑ってみることも薬剤師に必要な視点です。 PK-PD理論に基づいた効果的な投与方法への是正も介入ポイントですね。 組織移行性を考慮した薬剤の選択がされているか? 起炎菌に感受性がある薬剤をセレクトできていても、感染組織への移行が悪いと期待した効果は得られません。 抗菌薬の組織移行性はどうなのか、チェックが必要です。 移行性が問題となるケースは大きく2つあります。 髄膜炎• 前立腺炎 髄膜炎では、第1世代、第2世代セフェム系薬はいくら感受性があっても移行性が悪いので臨床効果が得られません。 第3世代のセフェム系など、髄膜移行に優れた薬剤を選択するのが基本です。 (特に経口投与の場合) 抗菌薬が効かないのは、感染臓器に抗菌薬が届いていない可能性を疑うことも大切です。 組織移行性を考慮した抗菌薬の選択と投与設計、薬剤師が介入できる部分ですね。 まとめ 最後にまとめておきますね。 「抗菌薬が効かない」と言われた時の対処法。 ポイントは以下のとおりです。 肺炎治療中に尿路感染やカテーテル感染を起こすことは普通にある。 非感染性の評価も合わせて行う(腫瘍熱、膠原病、薬剤熱など)• 起炎菌と投与薬のスペクトルが合致してる場合には膿瘍の可能性も考慮。 抗菌薬が効かないと言われたら、「もっと強い(抗菌スペクトルが広い)抗菌薬に変えよう」と単純に考えるのではなくて、抗菌薬が効かない原因をアセスメントし、適切な対応・処方提案ができるスキルが薬剤師にも必要だと思います。

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静菌的抗菌薬と殺菌的抗菌薬の違い・代表的な薬剤一覧【ファーマシスタ】薬剤師専門サイト

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「セフトリアキソンで効かないなら、もっと広いスペクトルの抗菌薬に変更してはどうでしょうか?例えば、ニューキノロン系、カルバペネム系とかが選択肢になりますが……」っていう感じ。 エスカレーションというものです。 時々やってしまう、というか不本意ながらもそうなっていくこともありますよね。 感染が起こっている場所や原因菌をよく見直さずに、抗菌薬の種類だけを変更するのは、正しくないし、 薬剤耐性菌の出現を誘導する可能性もあります。 やみくもに抗菌スペクトルを拡大するのはやめた方がいいです。 では、どうすればいいのか? 抗菌薬の選択が正しいのかもう一度チェック! 以下の3点を順番に考えると、効かない理由が見えてきます。 感染症が起こっている場所は正しい?• 感染症の原因菌は正しい?• 抗菌薬の選択や投与方法は適切か? 実を言うと、適切な抗菌薬を選択するためのフローチャートをもう一度チェックして、修正を行う作業に他なりません。 3つの視点から考える! 感染症が起こっている場所は正しい? まずは、感染臓器を再度チェック! 当初の感染場所は本当に正しいのか?をもう一度確認します。 カルテはもちろん、医師、看護師からの聞き取り、患者さんの状態を確認するなど、自分の目、耳で感染源を再考することが大切です。 ほかに感染臓器がある可能性はないか? 先の例では、尿路感染が良くなってない可能性が否定できないにせよ、 ほかに感染源はないのか?を考える習慣を身につけておくことが大切です。 たとえば、肺炎の可能性。 高齢者や嚥下機能が低下している人では、誤嚥による肺炎の可能性があります。 カテーテル感染の可能性はどうなのか? 栄養状態が不良で、中心静脈から栄養管理をしている人は血流感染の可能性もあるでしょう。 他には、胆管炎、胆嚢炎、……などもあります。 忘れてはいけないのがCDIです。 クロストリジウム・ディフィシル感染症(Clostridium difficile infection)の略です。 抗菌薬の投与により、腸内細菌叢が乱れるのが主な原因とされています。 ・おもな症状は発熱や腹痛、下痢などです。 腸内で異常増殖したクロストリジウム・ディフィシル菌の毒素により引き起こされます。 重症例では偽膜性腸炎を呈する場合もあるので、見落とさないように注意が必要です。 抗菌薬療法中に新たな臓器で感染が起こることは時々あります。 気がつかずに、抗菌薬の選択が間違っていたから、もっと広範囲に効くものに変更するという誤った判断がされてしまうことも多いです。 抗菌薬が効かない!となったら、どこが感染臓器なのか?もう一度確認することが大切です。 医師と一緒に感染臓器を見直してみましょう。 新たに感染臓器が見つかったときは? 別の感染症が判明した時には、原則にしたがって抗菌薬を選択すれば良いです。 先の例では下記の対応ですね。 「ESBL産生の大腸菌はCTRXを分解するので効果が期待できません。 そんなにむずかしくありません。 一方で、気をつけたいのが定着菌の可能性! 常在菌が検出される場合です。 たとえば、喀痰からのMRSAや表皮ブドウ球菌……などですね。 培養の結果は必ずしも起炎菌を表しているとは限りません。 たまたま紛れていた少数の細菌を増やす可能性も十分にあるからです。 信頼度を上げるためにも、グラム染色の結果(実際に顕微鏡で覗く)と合わせて評価することが大切ですね。 コンタミや定着菌の可能性が高ければ、 結果をそのまま活用することができません。 大きく3つのケースが考えられます。 ・はじめに予測した細菌を狙って抗菌薬を投与した。 予想が的中したのに、なぜか効いていないケースです。 うーーん、と悩み込んでしまう。 ・検出された細菌が起炎菌でない ・または別の起炎菌が存在している 上記の可能性は否定できないにせよ、 抗菌薬が移行しにくい膿瘍を形成している可能性が考えられます。 感受性はあるのに、抗菌薬が効いていない、そんな時にはCTなど画像診断によって膿瘍の存在を確認することが大切です。 膿瘍があれば抗菌薬治療にも限界があります。 治療の基本はドレナージ!(膿を排出する方法) むやみに抗菌薬の種類を変更したり、投与量を増やしたりしても効果が望めないので 外科的な治療が優先されるのです。 抗菌薬の選択や投与方法は適切か? 3つ目の視点です。 ポイントは2つあります。 PK-PD理論をもとに投与設計がされているのか?• 抗菌薬の移行性は問題ないのか? 順番に見ていきますね。 PK-PD理論に基づいて投与されているか? いくら起炎菌にバッチリ感受性があるクスリが投与されていても、投与方法がマズイと期待した効果は得られません。 PK-PD理論に基づいた適切な投与方法であるのか確認が必要です。 PK-PD理論とは、薬物動態(PK)と薬力学(PD)を組み合わせて、抗菌薬の効果を評価するための理論。 抗菌薬ごとに効果的な投与方法が知られています。 濃度依存性…アミノグリコシド系、フルオロキノロン系など たとえば、ペニシリン系やセフェム系などの抗菌薬は時間依存性なので、1日の投与量が同じなら、 分割投与してMIC以上の濃度を保つのが効果的な投与方法です。 一方で、ニューキノロン系やアミノグリコシド薬は、濃度依存性の抗菌薬で1日投与量が同じなら、 高い血中濃度を得るために1回にまとめて投与した方が高い効果が期待できます。 抗菌薬が効かないのは、もしかして、PK-PD理論を無視した投与方法が原因ではないのか?と疑ってみることも薬剤師に必要な視点です。 PK-PD理論に基づいた効果的な投与方法への是正も介入ポイントですね。 組織移行性を考慮した薬剤の選択がされているか? 起炎菌に感受性がある薬剤をセレクトできていても、感染組織への移行が悪いと期待した効果は得られません。 抗菌薬の組織移行性はどうなのか、チェックが必要です。 移行性が問題となるケースは大きく2つあります。 髄膜炎• 前立腺炎 髄膜炎では、第1世代、第2世代セフェム系薬はいくら感受性があっても移行性が悪いので臨床効果が得られません。 第3世代のセフェム系など、髄膜移行に優れた薬剤を選択するのが基本です。 (特に経口投与の場合) 抗菌薬が効かないのは、感染臓器に抗菌薬が届いていない可能性を疑うことも大切です。 組織移行性を考慮した抗菌薬の選択と投与設計、薬剤師が介入できる部分ですね。 まとめ 最後にまとめておきますね。 「抗菌薬が効かない」と言われた時の対処法。 ポイントは以下のとおりです。 肺炎治療中に尿路感染やカテーテル感染を起こすことは普通にある。 非感染性の評価も合わせて行う(腫瘍熱、膠原病、薬剤熱など)• 起炎菌と投与薬のスペクトルが合致してる場合には膿瘍の可能性も考慮。 抗菌薬が効かないと言われたら、「もっと強い(抗菌スペクトルが広い)抗菌薬に変えよう」と単純に考えるのではなくて、抗菌薬が効かない原因をアセスメントし、適切な対応・処方提案ができるスキルが薬剤師にも必要だと思います。

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