クリニカル シナリオ。 クリニカルシナリオについて…

医師国家試験第111回B3を題材に急性心不全の初期対応を考えましょう

クリニカル シナリオ

高齢化により心疾患患者は増加している 日本の現状について少し触れておきます。 日本は平均寿命の延長に伴い、高齢者(65歳以上)の割合が過去最高を更新し続け、すでに 4人に1人(25%)が高齢者となっています。 そして、2035年には33. (参考:厚生労働省ホームページ) 医療費総額は、平成27年の時点で年間40兆円を突破し(参考:厚生労働省 平成27年度 国民医療日の概況)、身体障害者数では 年々内部障害者の割合が増えてきています。 (参考:内課府ホームページ) 平成26年の数字ですが、 心疾患患者は172万9千人といわれ(参考:厚生労働省「平成26年患者調査の概況」より)、 毎年0. 6%ずつ増えていくと推定されています。 心疾患の死亡率は2番目に多く、高齢になるにつれ心疾患での死亡率も増加してきます。 理学療法士や作業療法士は心疾患患者に関わることは多く、急性期においては治療状況を把握したうえで、運動療法を提供する能力が求められます。 また、高齢者に関わることの多い回復期や生活期の療法士も、病態変化を予測する能力が必要とされます。 入院時の評価と治療!「クリニカルシナリオ(CS1~5)」を知っておこう 急性期の心疾患患者に関わる療法士は、クリニカルシナリオ(CS)は知っておいてほしいです。 CSは、2008年Mebazaaらによって提案され、入院早期の治療方針を決定するために活用されています。 CSを見るポイントと簡単な解釈 見るポイントは、 ・収縮期血圧 ・症状の出現(呼吸困難、全身の浮腫) ・その他(検査など) の3つです。 CSを簡単に解釈すると、 軽症では血圧に、中等度から重度になるにつれうっ血症状(浮腫など)に注意し、さらに重度になると低灌流に注意します。 療法士は病期ごとの注意点を守りながら運動療法士を実施します。 ・CS1~3:運動療法実施可能 ・CS4・5:重症(治療を優先、運動療法は望ましくない) 「心疾患」を疑う3つの症状 以下の3つの症状があると「心臓に何かしたの異常はないかな?」と疑い、各種評価・検査、多職種(看護師、医師)と情報共有しましょう。 呼吸 2. 疲労 3. 末梢循環障害 1. 呼吸 息切れ、起坐呼吸、発作性夜間呼吸困難 2. 疲労 運動耐容能低下、疲労感、運動後の回復時間延長 3. 末梢循環障害 足部浮腫 心臓から血液を送り出す力が弱いとどうなる? 心臓から出た血液は、全身をめぐる体循環と肺をめぐる肺循環があります。 左心室の機能不全 心臓から血液を送り出す力が弱いと、脳血流量の低下、腎血流量の低下、骨格筋への血液供給不足、末梢循環不全、交感神経過緊張がみられるようになります。 また、左室に戻りきらない血液は後方へ逆流し、肺うっ血が起こります。 右心室の機能不全 右室に血液が戻りきらず、全身に血液がうっ滞し、静脈圧上昇、肝腫大(肝機能障害)、胸水、腹水、浮腫を起こします。 スポンサーリンク 「収縮機能障害」と「拡張機能障害」について 左室の収縮機能障害、つまり心臓の筋が弱く心臓から血液を送り出せないことは運動療法を提供するにあたって重要なリスク管理の指標となります。 心エコーではLVEF(left ventricular ejection fractin)が40%未満になると左室機能障害といわれます。 一方で、LVEFが正常でも 左室拡張機能の低下によって心疾患を発症することも明らかになっています。 収縮機能障害(収縮不全):心臓が弱い 心臓から血液を送り出す力が弱いと・・・ 心筋を拡大(心肥大)させて代償し、 たくさん血液を送り出せるようにします。 収縮性が悪くなると血液はたくさん出せなくなり、さらに心臓は拡大して代償させていきます。 拡張機能障害(拡張不全):心臓が硬い 心臓が厚く硬く、拡がりにくいため血液はたくさん入りません。 収縮性は良いのですが、そもそも血液が多くはないので心房から心室へ血液を押し込もうとします。 (心房のストレスup) 特に高齢女性で高血圧の既往のある患者を対象とする場合には注意が必要です。 高齢者に左室拡張障害が多いのは、加齢による心筋の間質で脂肪組織が増加するためです。 拡張機能不全自体が心房細動を引き起こしやすく、また心房の過度な頑張りによって左室の充満延長を図る代償がみられるため、心房細動や頻脈性不整脈が生じた場合には容易に心不全になってしまいます。 拡張不全の評価は、超音波(心エコー)で行われます。 簡単に、心エコーの結果と解釈の仕方を載せておきます。 EF(左室駆出率):正常55~80% EF<40%で収縮機能不全(心臓が弱い)と判断できます。 FS(左室内径短縮率):正常28%以上 EFとの相関性が高く、心拡大や左室壁運動の異常があるときはEFより心機能をよく表しています。 他にも、 LVDd(左室拡張末期径):正常40~55mm これ以上は左室拡大 LVDs(左室収縮末期径):正常22~49mm これよりも拡大していると収縮機能の低下を意味します。 結果に関する詳しい解釈は、参考書籍をご参照願います。 頻脈(脈が速くなる)はさまざまな問題を引き起こす 頻脈(脈が速くなる状態)になると、心室の拡張期が短縮してしまいます。 つまり、心室に血液が充満しません。 これはさまざまな問題を引き起こす原因になります。 冠動脈(心臓に栄養を送る動脈)は拡張期に血液が流れます。 よって拡張期が短縮すると心臓への血液量が減少し、 心筋虚血の原因になります。 頻脈は心筋への酸素需要量の増加により、心臓へ負担がかかります。 それよっても心筋虚血や 不整脈が生じる原因になります。 血液が充満する前に全身に血液をお送り出すため、心拍数で全身の血液供給量を代償できなくなると、 浮腫などの末梢循環不全が起こってきます。 また、心室拡張不全もあると左房から左室へ血液が送られないため、後方の肺に血液が戻り 呼吸困難が生じます。 「Frank-starling(フランク-スターリング)の法則」を理解しておこう 心臓が対応できる範囲内であれば、前負荷の上昇は心拍出量を増大させます。 これを、 Frank-starlingの法則といいます。 前負荷とは、心臓が収縮する直前に心室にかかる負荷のことです。 つまり、心臓に多く血液が入れば前負荷は大きくなり、全身に送り出す血液量も増えるという法則です。 心疾患患者へ運動療法を提供するときには、Frank-starlingの法則を十分考慮しておかなければいけません。 心臓から血液が送り出せない場合は、逆流してしまいます。 また、上図赤線のように心臓が膨らみ過ぎる(心肥大)と心筋は発生張力を失い、血液が送り出せなくなります。 前負荷を上げ続けると・・・ 心筋は(骨格筋も同じ)、筋があらかじめ伸ばされているとそれだけ強い収縮力を発揮します。 運動すると、全身へ酸素を送り届けるために血液量を増やす必要があります。 前負荷を上げて代償し続けると、心臓はどんどん拡大していきます。 過度に伸張された心筋の発生張力は減少し、心拍出量の低下、さらには肺うっ血などを引き起こします。 また、足が浮腫んでいるからといって、心臓より足を高く上げて心臓に血液を戻すのも危険です。 前負荷が上がり、かえって心臓に負担をかけることになります。 Forrester(フォレスター)分類とサブセットの治療法 心不全を起こすと、Forrester(フォレスター)分類に基づいて治療方針を決定しています。 心不全の病態としては血液が届かないか、浮腫んでいるかなので、それらを改善するための治療方法を4セットに分けています。 Wet(うっ血所見) 起座呼吸・頸静脈怒張・下腿浮腫・腹水・体重増加・肝頸静脈逆流 Cold(低灌流所見) 低脈圧・四肢冷感・傾眠傾向・気だるさ・低Na血症・腎機能低下による尿量減少 うっ血を改善するには利尿をすすめる うっ血をとるには利尿がすすめられます。 ただし、心不全による浮腫は、血管内静水圧上昇により間質に水分が貯留しています。 通常、間質から血管内への水分移動には時間がかかります。 つまり、浮腫があるから利尿をすすめすぎると血管内脱水を引き起こすので注意が必要です。 このため徐々に利尿をすすていくべきです。 利尿がうまくできているかを見るポイント ・尿量(>1ml>㎏>hr) ・患者の標準体重を知る。 (2日間で3Kgの体重増加は警戒すべき。 ) ・心拍出量の低下は腎機能の低下も招くため、血液検査もみておくべきです。 血液検査から「腎機能」がわかる 尿素窒素(BUN)とクレアチニン(Cr)の差を確認し、差が大きければ脱水や心不全の悪化を考えます。 高血圧診療ガイドラインについて 高血圧診療ガイドライン(JSH)2014で発表された降圧目標は以下の通りです。 (推奨グレードA) 自力で外来通院できないほど身体能力が低下した患者や認知症を有する患者では、降圧開始基準や管理目標は設定できず個別に判断する。 (推奨グレードB) 糖尿病、蛋白尿を有する慢性腎臓病(CKD)、脳心血管病既往患者では、年齢による降圧目標よりも高値の血圧値を降圧薬開始基準とする。 降圧目標は、まず年齢による降圧目標を達成し、忍容性があれば、過度の降圧に注意しつつより低い値を目指す。 (推奨グレードC) いつ血圧が高いかを把握する。 血圧は変動するものであり、患者によってどのような特徴があるのかを把握しておくことが大切です。 例えば、日内変動、季節変動、環境による変化、運動による変化、ストレスによる変化を評価しておきます。 白衣高血圧(医者の前では血圧が高くなる)、仮面高血圧(早朝高血圧、昼間高血圧、夜間高血圧)などもあります。 また、通常運動中は血圧は高くなりますが、血圧が低くなった場合には低灌流を疑います。 ですが、運動後の血圧低下は血管拡張効果によるものとも判断できます。 80歳以上でも降圧が推奨されています。 ただし、高齢者は臓器予備能が低下しているため、主要臓器はある程度の灌流圧が必要になります。 血圧を下げるとかえって脳や腎臓、末梢動脈の循環不全に陥ることも念頭におくべきです。 高齢者の降圧に際しては、緩徐に降圧していくのが望ましいです。 その際は、ふらつき、めまい等がないか確認することが大切です。 患者のリスク管理。 左室駆出率は必ずしも最大酸素摂取量を規定しているわけではありません。 動静脈酸素含量較差とは、動脈中のO2と静脈中のO2の差を表しています。 ですので、左室機能障害があるからといって運動療法を低負荷するのではなく、末梢の骨格筋で補えるのではないかという視点をもって運動療法を取り入れていくことが大切です。 心血管疾患におけるリハビリテーション。 運動療法の効果と目安 運動療法は、さまざまな効果が期待されます。 5~0. ・運動時間:20~60分 ・頻度:週3~5日、毎日が良い場合もある。 その他1セット5回とし、休憩を入ながら4~6セット。 等々・・・(低負荷・高頻度)。 運動療法実施時のリスク管理 運動負荷試験の判定基準(ステップアップの基準) 1. 胸痛、強い息切れ、強い疲労感(Borg指数>13)、めまい、ふらつき、下肢痛がない 2. 他覚的にチアノーゼ、顔面蒼白、冷感が認められない 3. 運動による不整脈の増加や心房細動へのリズム変化がない 5. 運動による虚血性心電図変化がない 6. 運動による過度の血圧変化がない 7. 自覚症状(倦怠感持続、前日の疲労感の残存、同一負荷量におけるBrog指数2以上の上昇) 2. 体重増加傾向(1週間で2Kg以上増加) 3. 心拍数増加傾向(安静時または同一負荷量における心拍数10bpm以上の上昇) 4. 心室への負荷でBNP産生・分泌が亢進します。 まとめ ・急性期の心疾患では、クリニカルシナリオを理解すること。 ・運動によりどう変化するか。 Frank-starling機序をイメージする。 ・どのような薬で治療しているか観察すること(Forrester分類)。 ・全身所見と自覚症状、Nohria分類から病態を把握する。 ・患者の病態に合わせて運動療法を実施する。 ・継続できる方法を患者に指導する。 おすすめ書籍 こちらの書籍は、心疾患の基礎知識からリスク管理、運動療法の進め方が幅広く学べますのでおすすめです。

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心不全のクリニカルシナリオとは|初心者向けに初期治療を解説

クリニカル シナリオ

今回もについてお話しします。 今回は少し臨床看護師向けです。 表題にあるように クリニカルシナリオについて少しお話ししたいと思います。 はとても複雑で様々な要因によって起こる病態です。 そのため、分類方法もいくつか種類があります。 数々ある中でも今回クリニカルシナリオ(以下CS)についてお話しする理由は2つあります。 といっても、これはあくまで私の主観によるところが多いのですけれどね〜 という一応私なりのにのっとりこれからCSについて説明していきます。 えークリニカルシナリオ(CS)は一応下のような図によって分類されています。 先ほどCSについて分類と書きましたが、実はCSは「 血圧を参考にした初期治療を開始するためのアプローチ 」として提案されたものです。 つまり治療をいち早く行うために、の病態を簡単に分けちゃおうよって話です。 そして、この表を見ていただくとわかるように、CS1〜3はよっての病態を見分けるのです〜! しかし、実際はこ血圧だけでの病態を見るのではなく、全身状態を合わせて観察します。 患者さんによって血圧は個人差がありますからね〜 同じ血圧でも患者さんによってはCS1のひともいれば2の人もいるかもしれないということです。 なので、臨床では血圧はあくまで目安といった感じなのでしょうか…? という話をここまでしたところで、じゃあ各クリニカルシナリオについて詳しく知らないと上手く使えないじゃん!という話になりますよね笑 そこで、各クリニカルシナリオの特徴を次回のブログで話していきたいと思います〜 hailanddsk.

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クリニカルシナリオについて…

クリニカル シナリオ

の予後について分かりやすく解説します。 クリニカルシナリオからの予後予測• からの予後予測 1.Clinical scenario:CS(クリニカルシナリオ) CS1-5まであります。 初診時の(SBP)によって概ね予後が決定されるものです。 CS1:SBP140mmHg以上 CS2:SBP100-140mmHg CS3:SBP100mmHg以下 (CS4:急性冠症候群) (CS5:右) CS4とCS5については分かりやすくするため説明しませんが、CS4はいわゆるです。 CS1-3までが予後の良い指標になります。 2.(SBP)からの予後予測 縦軸が入院中の死亡率で、横軸が入院時のSBPです。 クリニカルシナリオ同様にSBPが高いほど(右にいくほど)予後が良好であることがわかります。 "血圧が低下しショック状態になるよりは、侵襲に対して生体が反応して血圧を上げれるほうが心臓の予備能がある"と考えられます これはカテコラミンリリースが関与していると考えています。 カテコラミンリリースとは、生命の危機にさらされると、防御反応としてカテコラミンを放出される反応です。 だけでなく、後においても血圧を高く保って臓器の血流を維持しようとする生体反応です。 脈圧がSBPを2で割ったものより大きければカテコラミンリリースの状態です。 クリニカルシナリオもSBPも超急性期にしか使えない指標ではありますが、 血圧測定を応用するだけで病態理解の助けになりますね。 device15.

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