弁護士 誹謗中傷。 ネット誹謗中傷で弁護士ができる4つのこと|相談のメリットと費用相場|あなたの弁護士

誹謗中傷の特定に怯えた加害者が… 弁護士に寄せられた問い合わせ内容に「言葉が出ない」(2020年5月27日)|BIGLOBEニュース

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ネットの誹謗中傷問題の解決には、ITと法律の専門知識が必要となる場合も多いです。 そのため、個人だけではトラブルへの対処が困難なケースも多々あります。 そのような状況では、弁護士のサポートを受ける必要がありますが、依頼費用はいくらになるのでしょうか。 この記事では、ネット誹謗中傷問題の弁護士費用についてご紹介します。 弁護士への依頼を検討されている場合は、参考にしてみてください。 ネット誹謗中傷の弁護士費用の相場 ネット誹謗中傷問題の弁護士への主な依頼内容は、以下の3点です。 誹謗中傷の削除依頼• 投稿者の特定 開示請求• 損害賠償 慰謝料 請求 ネット誹謗中傷の弁護士費用は、依頼内容によって金額が変わります。 以下の情報はあくまで目安として参考にしてください。 削除依頼の費用 ネット誹謗中傷の削除依頼に必要な弁護士費用の相場は、以下の通りです。 任意での削除 着手金:5〜10万円 報酬金:5〜10万円 仮処分での削除 着手金:約20万円 報酬金:約15万円 まず、弁護士が誹謗中傷の書き込まれたサイト 掲示板やSNSなど に対して削除依頼を出します。 サイト側が削除依頼に応じれば誹謗中傷は削除されますが、サイト側が削除に応じないケースもあります。 そのような場合には、裁判 仮処分 での対応が必要になるでしょう。 投稿者の特定 開示請求 の費用 基本的には、ネット誹謗中傷の投稿者を特定するには、開示請求手続きが2回必要になります。 誹謗中傷が投稿されたサイトに対するIPアドレス開示請求• 投稿者が利用したプロバイダ so-net、OCNなどのネット事業者 に対する契約者情報開示請求 それぞれの開示請求に必要な弁護士費用の相場は、以下の通りです。 IPアドレス開示請求 仮処分 着手金:約20万円 報酬金:約15万円 契約者情報開示請求 裁判 着手金:約20〜30万円 報酬金:約15〜20万円 サイトとプロバイダ側にも個人情報の守秘義務があるため、投稿者の情報が任意で開示されるケースはほとんどありません。 裁判での対応が必須といっても過言ではないでしょう。 損害賠償 慰謝料 請求の費用 投稿者への損害賠償請求の弁護士費用の相場は、以下の通りです。 投稿者が損害賠償に支払いに素直に応じた場合は示談成立、支払いに応じない場合は裁判での対応が必要になるでしょう。 このように、複数の手続きを依頼する際に気になる着手金ですが、依頼時の1回だけになる事務所もあれば、手続きごとに支払いが必要になる事務所もあり、料金体系は依頼先によって様々です。 事務所によって依頼費用に大きな差額が生じることはありませんが、支払いのタイミングや手続きの進め方が変わります。 費用についての詳細は、依頼前の法律相談で念入りに確認しておきましょう。 しかし、 どこまでを「損害」として認めるかは裁判官次第のところもあります。 したがって、かかった弁護士費用全部が必ず請求できるというものではありません。 投稿者に弁護士費用を全部請求できるので、お金がいくらかかっても大丈夫という考えは誤解です。 自己負担も必要になる可能性が高いのでご注意ください。 費用の支払いが難しい場合の対処法 ネット誹謗中傷問題の弁護士費用は、決して安価とはいえません。 「すぐにまとまったお金を用意するのは難しい」悩まれる方も多いかと思われます。 費用の支払いは難しいけど、誹謗中傷問題をなんとか解決したい。 そんな際には、以下の対処法をご検討ください。 法務局に相談をする 無料• 法テラスの扶助制度を利用する 法務局に相談をする 無料 法務局では、ネット誹謗中傷被害に対するサポートを無料で受け付けています。 【引用】 投稿者の特定の対応は難しいですが、誹謗中傷の削除が目的であれば、法務局のサポートを受けることで目的を達せられるかもしれません。 法務局へのお問い合わせは、以下の電話番号をご利用ください。 法テラスでは、民事法律扶助制度という弁護士費用を一時的に立て替えてもらえる制度があります。 この制度を利用すれば、 月々1万円の分割返済で弁護士へ手続きを依頼することが可能です。 また、それでも支払いが厳しい場合には、月々5,000円の支払いに変更してもらうこともできます。 ただし、法テラスを利用するには『収入や資産が一定以下である』など、複数の条件を満たしていなければいけませんし、依頼先の弁護士の同意も必要です。 法テラスの詳細については、以下の公式ページをご参照ください。 【詳細】 弁護士へ問題の解決を依頼するメリット 弁護士へ問題の解決を依頼するべきかの判断基準は、依頼のメリットが弁護士費用 デメリット を上回るかどうかです。 何をメリットに感じるかは人それぞれですが、代表例としては以下の3つが挙げられます。 誹謗中傷の拡散を防げる• 誹謗中傷再発の抑止力になる• 損害賠償 慰謝料 を請求できる 誹謗中傷の拡散を防げる ネットの誹謗中傷は時間が経つにつれて多くの人の目に触れ続けます。 万が一、まとめサイトやSNSなどで拡散されてしまえば、収集がつかなくなってしまう恐れがあります。 そのため、ネットに誹謗中傷を書き込まれたら、被害が拡大する前に迅速な対処が必要です。 少しでも早い削除を臨むのであれば、IT分野に精通している弁護士への依頼が有効でしょう。 なお、個人での削除依頼が失敗した後でも、弁護士が再申請したら削除できたというケースは珍しくありません。 誹謗中傷再発の抑止力になる ネットに誹謗中傷を書き込む人の大半は、匿名だから書き込めているケースがほとんどです。 身元を特定されてまで誹謗中傷を続けようとする人は、かなりの少数派かと思われます。 投稿者を特定する手続き 開示請求 を進めると、投稿者に対してその通知がいきます。 その時点で誹謗中傷の抑止効果が期待できるでしょう。 誹謗中傷を削除してもすぐ書き込まれる、何ヶ月もずっと嫌がらせをされているなど、粘着質な被害を受けている場合には、法的措置での対応が効果的です。 損害賠償 慰謝料 を請求できる 損害賠償請求裁判で、権利侵害 名誉毀損やプライバシー侵害など の被害を立証できれば、投稿者に対して慰謝料の請求が認められます。 誹謗中傷の内容 慰謝料の相場 名誉毀損 一般人 10〜50万円 名誉毀損 法人 50〜100万円 侮辱 1〜10万円 プライバシー侵害 10〜50万円 プライバシー侵害 ヌード写真の公開 100万円以上 上記はあくまで目安ですが、日本では慰謝料額が高額になることは稀です。 ネット誹謗中傷問題の場合には、費用倒れになるケースも珍しくありません。 その点を考慮しつつ、ご自身が請求できる慰謝料の目安を確認したい場合は、弁護士の法律相談をご活用ください。 まとめ ネットでの誹謗中傷トラブルの解決を弁護士に依頼する場合の費用相場は、以下の通りです。 気になる事務所がある場合は、法律相談を利用して内容を詳しく確認しておきましょう。 そんなときに役立つのが。 月2,500円の保険料で、 実際にかかった弁護士費用(着手金・報酬金)の補償が受けられます。 ネットの誹謗中傷問題だけでなく、労働問題、自転車事故、刑事事件被害、離婚や相続など様々なトラブルで使うことができます。 弁護士費用保険メルシーは一人の加入で、契約者の配偶者・子供・両親も補償対象となります。 より詳しい補償内容/範囲、対象トラブルなどを記載した資料の請求はWEBから申込できます。

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ネット誹謗中傷による裁判費用はどれくらい?被害を受けた場合の相談先についても解説

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学校法人中央大学の法実務カウンセル(インハウスロイヤー),新宿・青梅・あきる野の弁護士法人アズバーズ,代表弁護士の櫻井俊宏です。 SNS上の誹謗中傷で痛ましい事件が起きました。 私は,前から,名誉毀損等に対する日本の法整備が遅れている実感があったので,この事件をきっかけにどのように移り変わるか,法的観点と予想をお話したいと思います。 1 名誉毀損等に対する対抗手段の貧弱さ 日本の名誉毀損等に対する法的対抗措置が全く保護されていないように感じます。 まず,そもそもSNS等で違法行為を行った者のプライバシーが守られすぎです。 民事の請求,刑事被害届等,功を奏さず泣き寝入りが多かったと思います。 これは,違法行為を行う者の表現の自由( 憲法21条)を保護する観点もあるからです。 表現の自由は,これが制限されると,民主主義の根幹に関わるので,憲法上の自由の中でも特に強く保護されています。 このことは報道に対する保護が厚いことからもわかると思います。 このことから,違法行為を行った加害者への追及は大変です。 匿名のSNSでの加害者への民事の責任追及は, 加害者の情報の開示, 書き込みの削除, 損害賠償請求, 等があり,全ての対抗策を行っていくには,具体的にどのようなプロセスを経るかは別記事に譲りますが,裁判等のプロセスを3つも4つも経る必要があります。 これを全てやるには,弁護士費用としては,その大変さからどうしても 100万円前後かかってしまいます。 時間も数ヶ月単位でかかります。 明らかに違法と思われる件に関しては,もっと簡易にできる必要があるように思います。 また, 認められる損害賠償額の低さも問題です。 有名人でもない限り,ほとんどが数万円から多くても50万円以下ぐらいです。 誹謗中傷を受けた被害者の精神的損害はこの程度ではないと思います。 そもそも,このような誹謗中傷を簡単に書き込んでしまう者は,簡単にこの賠償金を支払えないことも多いでしょう。 その場合は,強制執行の手続もしなくてはなりません。 結局,名誉毀損罪(刑法230条)や侮辱罪(刑法231条),業務妨害罪(刑法233条,234条)等について,ほとんど捜査が動いてくれない現状を変えてもらう必要があります。 捜査がすぐに動くという世間の認識が浸透すれば,加害者も犯罪者にはなりたくないでしょうから,慎重に書き込むようになるではないでしょうか。 2 進行している改善 2020年4月30日付のNHKの記事で,総務省が,裁判を起こさなくても情報を開示できる仕組みや,加害者の電話番号等の情報も開示できるように有識者会議を設けているとの情報が寄せられています。 また,上で言及した刑事犯罪も,今後は裾野が広がっていって,捜査が動くようになりやすいのではないかと言われています。 詐欺等も振込詐欺が社会的な問題となったと認識されてきてからは,捜査側が目の色を変えて動き出してくれましたし,SNS問題も,炎上SNS等について警察等の取締が厳しくなってきているような気がします。 この件も,今回のことをきっかけに,意識が変わってくることは十分にありうると思います。 3 卑劣な誹謗中傷や嫌がらせ行為 インフルエンサーに対しては,「こいつは詐欺だ。 」等の根拠のない誹謗中傷は日常茶飯事であるそうです。 メンタリストDaiGoさんのyou tube動画を見ていると,アンチがリアルタイムでどんどん書き込んでいることを動画中でお話しています。 はあちゅうさんやイケハヤさんらは,子供がいるのですが,児童相談所に「虐待をしている。 」という虚偽の通報等もしょっちゅうされているそうです。 自宅の写真を載せられたり,自宅へのルートを動画でアップしたりしているようです。 本当にひどい話です。 4 有名人による賠償の動き このような卑劣な行為に対して,今回の件もきっかけとなり,有名人やインフルエンサー達が立ち上がっているようです。 皆,訴訟準備をしているという宣戦布告をしています。 チャンネル登録者百万人を超えるようなユーチューバー等は,年収も億とかそういうレベルでしょうから,容赦はないでしょう。 5 法的措置のための準備 違法な書き込みだと思われるものはスクリーンショットをきっちり残していきましょう。 本気で裁判まで考える場合は, 「この違法な書き込みにつき削除を要請します。 」 というような内容のDMを送るのも良いかもしれません。 今後は,加害者も萎縮することが多いので,これで削除してくれるようなら,弁護士費用等もかからずに済んで良いと思います。 これで駄目ならやむを得ません。 弁護士に相談して,とことん戦いましょう。

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提供 思いがけない一言で人を傷つけることも(写真/gettyimages) フジテレビで放送され、Netflixでも世界配信されている恋愛リアリティショー「テラスハウス」に出演中の女子プロレスラー・木村花さん(享年22)が5月23日に亡くなった。 放送直後から木村さんのSNSに対する誹謗中傷が急増、1日100件近くもの匿名の書き込みがあったという。 こうしたことから、SNS上での匿名による誹謗中傷が木村さんを死に追い詰めたとして、大きな議論が巻き起こっている。 匿名で気軽に投稿し、見知らぬ相手や有名人にも直接コメントを返信できるSNS。 思いがけない出会いに恵まれたり、充実したやりとりができたりする一方で、横行する匿名の誹謗中傷については以前から問題視されていた。 自分は匿名であり、相手にバレることはないという慢心によるものかもしれないが、本当にそうだろうか? 最近では被害者が投稿者への法的責任を追及する場合も少なくない。 たとえば、昨年8月に茨城県守谷市の常磐自動車道で男性会社員があおり運転を受けた後に殴られた事件。 これに関連して、「逮捕された男の車に同乗し、暴行の様子をガラケーで撮影していた女だ」というデマ情報をインターネット上で流された都内在住の会社経営の女性がいた。 女性は弁護士とともに、デマ情報を公表した人や、真偽を確かめることなく拡散した人、「まとめサイト」運営者などの発信者の情報開示をツイッター社などに求め、特定できれば損害賠償を求める訴えや、名誉毀損罪などの刑事告訴に踏み切る方針を表明した。 書き込む側は軽い気持ちで投稿しているのかもしれないが、被害者にとっては耐え難い苦痛だ。 木村花さんの一件でも、一連の報道を受けてアカウントや誹謗中傷ツイートを次々と削除しているそうだが、削除して済む話ではない。 被害者が泣き寝入りしないための第一歩としてできるのは、匿名の加害者を特定することだ。 その手段が「発信者情報開示請求」。 これは、プロバイダ責任制限法で規定されている方法で、ネット上での誹謗中傷による名誉毀損やプライバシーの侵害が発生した場合、プロバイダに対して投稿者の情報(氏名、住所、メールアドレスなど)の開示を請求できる権利だ。 IPアドレスはネットワーク上にある通信機器を識別するための番号で、ネット上の住所のようなもの。 ただし、IPアドレスだけでは、書き込んだ人物の特定はできないため、IPアドレスをもとに投稿者が利用しているプロバイダを割り出し、契約者情報の開示を求めることになる。 その手順について、みずほ中央法律事務所の代表弁護士・三平聡史さんにアドバイスしてもらった。 申立に当たってまず必要なのは、自分が誹謗中傷されている書き込みの証拠だ。 ネット上で見つけ次第、片っ端からスクリーンショットをとって保存していく。 「書き込みや投稿は、その人のプライバシーを侵害する表現や名誉を毀損する表現がなされていることが前提です。 いずれにしても証拠は基本的にスクリーンショットとなります。 特定が不十分にならないためにも、スクリーンショットをとった(表示されていた)日時やURLも印刷されていた方がいいでしょう」(三平弁護士) 誹謗中傷の書き込みがあまりにも多い場合はどうすればいいのだろうか? 「SNSや掲示板などのコンテンツプロバイダの運用上、書き込みがあった時に投稿者のIPアドレスを記録することになっていますが、3カ月程度でIPアドレスの記録を消去していることが多いです。 そのため、書き込みを見つけ次第、なるべく早く、1カ月程度のうちに発信者情報開示請求手続を行う方がいいでしょう。 あまり古い書き込みだと『IPアドレスの記録がない(消去済み)』ということで特定できなくなる可能性が高まります。 ですから、新しい書き込み(1カ月程度から最大でも3カ月程度)を証拠にすることが求められます」(三平弁護士) どんなに悪質な内容であっても、時間が経てばIPアドレスという唯一の手がかりをたどれなくなってしまうため、迅速な行動が必要だ。 また、投稿やアカウントがあとになって削除されても、投稿の証拠が残っていれば発信者情報開示請求を行って追跡することができる。 この請求には決まった書式があり、そこに書き込んで証拠と一緒に送ることになるのだが、「権利の侵害が明白ではない」などの理由で却下されることも少なくない。 そうなった場合、コンテンツプロバイダがIPアドレスを開示するよう、裁判所に仮処分申請を行うことになる。 開示請求自体は弁護士を通さずに一人で行うことも可能だが、仮処分申請となると弁護士なしでは少々ハードルが高いのが現状だ。 コンテンツプロバイダへの発信者情報開示請求もしくは裁判所への仮処分申請によって、投稿者のIPアドレスが判明したら、次はその情報をもとに、投稿者が投稿時に使った携帯電話会社やインターネット接続業者など(=アクセスプロバイダ)に対して、「投稿者(=契約者)の登録情報を開示してほしい」という内容の発信者情報開示請求を行うことになる。 開示請求を受けたアクセスプロバイダは、提出された証拠をもとに検討を行い、投稿者に対して、「開示請求が来ているので開示してもいいか?」と可否を問う意見照会を行う。 しかし、匿名で誹謗中傷を行った加害者が素直に「開示してもいいです」と同意する可能性は極めて低く、その前段階としてアクセスプロバイダが開示に協力的であるとは限らない。 アクセスプロバイダ側としては、加害者はサービスを利用している顧客であり、相応の証拠がない限りは、氏名や住所といった個人情報をやすやすと開示するわけにはいかないからだ。 ここでアクセスプロバイダ側から開示請求を却下されてしまうと、裁判に持ち込まざるを得なくなる。 ここまでの流れをまとめると、 (1)誹謗中傷の証拠を集め、できれば1カ月以内に行動に移す。 (2)投稿者(加害者)のIPアドレスを調べるために、誹謗中傷が書き込まれた掲示板の運営会社やツイッター社など(コンテンツプロバイダ)に、発信者情報開示請求を行う。 (3)請求が認められなかった場合、裁判所に対して投稿者(加害者)のIPアドレスの開示請求の仮処分申請を行う。 (4)投稿者(加害者)のIPアドレスが開示されたら、その情報を元に投稿者(加害者)の個人情報を調べるために、携帯電話会社やインターネット接続業者など(アクセスプロバイダ)に対して、発信者情報開示請求を行う。 (5)アクセスプロバイダから発信者情報開示請求が却下された場合、裁判で開示を求める。 (6)投稿者(加害者)の個人情報が得られたら、その相手に対して損害賠償請求を行う。 ということになる。 さらにはここまでしても加害者を特定できないこともあり得る。 加害者が自分の名前で契約しているスマートフォンなどから投稿している場合であれば、特定はまだ容易だが、加害者にインターネットなどの知識があり、IPアドレスから自分を特定できない状態にしたうえで投稿していれば追跡は困難を極めることになる。 「匿名の投稿者が、相手に意図的にばれないようにしようと思えばそれほど手間をかけなくても実行可能です。 誹謗中傷された被害者が加害者特定のために取らなくてはいけないアクションの手間と比較すると、加害行為は極めて簡単にできてしまいます。 このような非対称性が、誹謗中傷の投稿が起きやすく、防御しきれないことの要因になっているのではないでしょうか」(三平弁護士) 誹謗中傷された側は、精神的に傷つけられるのはもちろんのこと、その投稿を鵜呑みした人によって二次的な被害をもたらされたり、社会的信用を失ったり、今回の木村花さんのように追い込まれることもある。 4月末には、発信者情報開示請求の手続きに時間がかかることや投稿者が特定できない事例が増えていることなどから、総務省が見直しの検討に入っていた。 そして5月26日、木村花さんの一連の問題を受けて、高市早苗総務相がネット上の発信者の特定を容易にし、悪意のある投稿を抑止するため制度改正を検討する意向を示した。 SNSなどが普及するにつれ、インターネット上の人権侵害は年々増加傾向にある。 新型コロナウイルスの感染拡大で感染した人などへの中傷や、今回の木村花さんの事件によって社会的な関心が高まり、制度改正への動きは被害をなくす第一歩であることには違いはない。 しかし、もとをただせば匿名で根拠なき誹謗中傷したり、一方的な正義感を振り回して悪質な投稿を行ったりする人々こそ責任を負うべきだろう。 ここで解説したように、かなりの労力や費用はかかるものの、発信者情報開示請求によって匿名加害者の追跡は可能であり、今後、総務省を中心とした見直しが進めば、裁判による責任追及へのハードルが低くなる見通しもある。 「匿名だからバレない」「軽い気持ちでやった」という言い訳は決して通用しないのだ。 (吉川明子).

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