チカーノ ケイ。 壮絶にもほどがある!『HOMIE KEI ~チカーノになった日本人~』はハードコアな男のハードコアな生きざまを映し出した前代未聞のドキュメンタリー

米極悪刑務所に10年以上収監された日本人が明かす、楽しかったことBEST10

チカーノ ケイ

『HOMIE KEI ~チカーノになった日本人~』 ヤクザとして昭和の荒くれた時代を駆け抜け、FBIのおとり捜査で捕まってアメリカの刑務所へ収監された日本人……「壮絶な人生のドキュメンタリー」という言葉は世に腐るほどあふれかえっているが、ここまで壮絶さを極めたものは観たことない! そう断言できるほど、『HOMIE KEI ~チカーノになった日本人~』はハードコアな男のハードコアな人生を映し出した、壮絶にもほどがある前代未聞のドキュメンタリーだ。 本作の主人公は、書籍「KEI チカーノになった日本人」や漫画「チカーノKEI ~米国極悪刑務所を生き抜いた日本人~」、テレビ番組「クレイジージャーニー」出演などで知られているKEI氏。 育児放棄のすえに親戚中をたらい回しにされ、すくすくと不良少年になっていく幼少期。 そして出刃包丁を懐に忍ばせて歌舞伎町をフラつく少年ヤクザ時代。 やがてバブル期に突入し、ダーティな外車輸出業に乗りだすところまでで上映時間はまだ25分たらず! もうすでにお腹いっぱいだ。 ヤクザ時代、アメリカ刑務所時代……KEI氏の独白からにじみ出るホンモノの凄み!! 『HOMIE KEI ~チカーノになった日本人~』 なかでも映画ファンとしてグッときてしまったところが『スカーフェイス』でアル・パチーノ演じるトニー・モンタナが山盛りのコカインを鼻から吸うシーンを観て、「絶対やらなくちゃいけない」と謎の使命感に駆られて、3キロのコカインをセッティングして実行したというエピソード。 そんな常軌を逸した話がことさら盛られることなく、「うまい棒を大人買いした」ぐらいの感覚で語られるホンモノの凄み。 目眩が止まらない! そんな弩級のエピソードてんこ盛りな前半を経てからは、サンフランシスコやオレゴンなど凶悪犯だらけの極悪刑務所サバイブ模様が語られる。 米刑務所は人種間抗争が日常茶飯事。 おまけにどうせ終身刑だからと刑期がかさむのを恐れず簡単に殺人を犯す奴も多く、目が合っただけで殺されかねないほど死と隣り合わせの超危険地帯。 『HOMIE KEI ~チカーノになった日本人~』 そんななか、日本人たったひとりで生きているKEI氏が出会ったのはチカーノと呼ばれるメキシコ系アメリカ人だった。 彼らの仲間意識と家族愛に共鳴し、感銘を受け、やがて彼らの仲間=ホーミーとして認められたKEI氏。 そして10年以上の服役を経て日本へ帰国し、どこにも居場所がない子供たちのために慈善事業を開始する。 過去の罪も何もかもすべてをどっしり受け入れ、向き合い、とにかく行動して筋を通す生き方もまた、ホンモノの凄みがあふれ出ている。 ショッキングな内容だけでは決して終わらせない、KEIという人、KEIという生き方を追った骨太ドキュメント。 参りました! 文:市川力夫 『HOMIE KEI ~チカーノになった日本人~』はNetflixで配信中.

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映画「HOMIE KEI 〜チカーノになった日本人〜」オフィシャルサイト

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インタビューに応じるケイ氏。 ハワイでFBIに逮捕され、アメリカで10ヵ所以上の刑務所に服役したという 味噌樽に3㎏の覚醒剤を入れてハワイに密輸したんですが、FBIのおとり捜査に引っかかり、滞在先のホテルに踏み込まれた。 トイレにブツを流したんですけど、2㎏しか流せなくて。 逮捕されて、懲役10年8ヵ月の判決を受けました。 そう語るのは、チカーノ・ケイ氏 57。 『チカーノKEI〜米国極悪刑務所を生き抜いた日本人〜』で漫画化、今年春には映画化もされた伝説のアウトローが、アメリカ極悪刑務所での驚愕体験を明かした。 最初に入ったのは、LAのトミノアイランド刑務所でした。 アメリカでは刑の重さによって刑務所のレベルが1~5とあり、トミノアイランドはレベル4。 その後、各地の刑務所を転々とし、最後はレベル5のカリフォルニアのランパークに行きました。 向こうの刑務所は、すべてが自由です。 16時のカウント(点呼)だけ守れば、あとは何をしていてもよかった。 部屋で昼寝してようが、ジムで鍛えてようが、シャワー浴びてようが、誰にもとがめられない。 野球場もテニスコートもあり、テレビも見放題でした。 飲み物も食べ物も、刑務所内の売店でだいたい買えます。 でも、売ってないものでも、すべて手に入る。 向こうの刑務官はメチャクチャ薄給で、職務意識はゼロ。 だから、彼らにカネをわたせば、何でも外から買ってきてくれるんです。 むしろ「何か欲しいものない?」と聞いてくるくらい。 売春しているオンナの刑務官までいましたよ。 それだけ自由だから、トラブルは日常茶飯事。 刑務所には約2500人が収容されていたけど、恐れられていたのはメキシコギャングですね。 囚人の60%くらいはメキシコ系で、彼らは命令系統もきっちりしている。 上の人間が誰かともめれば、下の者がすぐ報復します。 自分もギャングの抗争に巻き込まれて、ジムでベンチプレスをやっているときに顔を刺されたことがあります。 やっぱりベンチプレスをやっていたら、5㎏の重りで殴られて、目の下を陥没骨折したこともある。 あと、私が見た中でヤバいのはキューバ人でした。 ある日、キューバ人が昼寝している近くで騒いでいる黒人がいて、口論になった。 キューバ人はその場はスッと引いたんですが、夜、鉄製の椅子の足をもいで、寝ている黒人の頭をザクザクに刺した。 黒人の顔はザクロみたいになっていましたよ。 そんなギャングたちが、まとまるときもある。 たとえば、レイプ犯や子供にイタズラした奴が入ってきたとき。 そういった犯罪者は嫌悪されているので、だいたいその日のうちに始末されますね。 大統領選の公約で、ビル・クリントンが「恩赦の日数を増やす」と言った。 刑務官の事務所に火炎瓶は投げ込まれるし、オンナの刑務官は全員レイプされているし、どえらいことになる。 態度のデカい刑務官が、バットを持った30人くらいの囚人に追いかけられて、野球場の真ん中でボコボコにされたのを見たこともあります。 そんな環境で10年以上を過ごし、日本に帰った。 「チカーノ」と呼ばれるメキシコ系アメリカ人との刑務所内での交流をきっかけに、日本でチカーノ系ブランドを経営しています。 同時に、ボランティア団体も立ち上げ、非行少年などの更生の手助けもしている。 自分の体験を語ることで、何かを考えるきっかけになってくれればと思っています。 『改訂版 KEI チカーノになった日本人』(KEI著/東京キララ社)より 囚人仲間と食事をする服役中のケイ氏。 英語はまったくできなかったが、所内で映画を見て勉強したという 日本人の囚人は一人だけ。 和彫りの入れ墨は珍しがられ、他の囚人に無断で触られ、喧嘩になることもあった 本誌未掲載カット アメリカ極悪犯刑務所の日常 FBIに逮捕され10年以上服役した日本人チカーノ・ケイが明かす驚愕体験 本誌未掲載カット アメリカ極悪犯刑務所の日常 FBIに逮捕され10年以上服役した日本人チカーノ・ケイが明かす驚愕体験 本誌未掲載カット アメリカ極悪犯刑務所の日常 FBIに逮捕され10年以上服役した日本人チカーノ・ケイが明かす驚愕体験 『FRIDAY』2019年6月7日号より•

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リアル!『HOMIE KEI~チカーノになった日本人~』のKEIと元ヤクザ、現在は牧師の進藤龍也が語った覚せい剤・コカイン報道の危険から「更生」「セカンドチャンス」まで

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最近、またマンガを何作か読んでいます。 中でも、楽しみな一作は「別冊ヤングチャンピオン」に連載中の 「チカーノKei」です。 主人公のケイは、実在の人物。 覚せい剤をハワイに持ち込みFBIに逮捕され、懲役10年の判決を受けました。 そして彼はアメリカの刑務所に服役します。 ちなみに、アメリカの刑務所は日本のそれとはまったく違います。 スゴイ自由。 所内のスーパーマーケットで買い物もできるし、金さえあれば働かなくても生きていけます。 携帯電話で外と簡単に連絡も取れるとか。 もう塀がなければ、普通の社会と変わりません。 しかし、彼が収監されているのは、凶悪犯が集まる レベル5でした。 どんだけヤバイ場所かと言えば 懲役888年とか、一生出獄できないような凶悪犯が収監されている場所です。 そうすると、多少刑期が伸びたところで、全然知ったこっちゃない。 だってもともと一生分刑期喰らってるし…ってわけで年中殺人がある。 例えば、「食堂で相手の目の前にある塩を勝手に取った」とかそんなことで殺し合いに発展する場所です。 月に10人くらいは殺されるとか。 そんな中で囚人は、我が身を守るために団結します。 自由と平等を看板に掲げるアメリカ合衆国でも、刑務所の中は別。 人種、出自でグループを作り、時には血みどろの殺し合いをします。 白人、黒人、アジアン…そんな中でも凶暴かつ鉄の結束で怖れられたのが、メキシコ系アメリカ人の 「チカーノギャング」でした。 一方、ケイは、所内でたった一人の日本人。 誰も彼を守る人間はいません。 しかし、ひょんなことからチカーノの連中との縁ができ、その仲間(ホーミー)に迎えられます。 彼らと行動を共にすることで、一応、「仲間」という安全保障ができます。 が、仲間ができるということは、同時に自分に関係ない火の粉も飛んでくるということ。 身内がしでかした事件をきっかけに、抗争が勃発… これが、3巻までのあらすじです。 僕がこのマンガに強く惹かれるのは、これほど過酷でないにしろ 実社会をうっすらと覆っている人間関係と、それを立ち回るために必要なことが極めてシンプルに目の前に展開されるからです。 監獄の中では、弱きものは生き残れません。 ゆえに常に自分を鍛え、仲間との協調を図りながら外敵から身を守る。 そのためには一糸乱れぬ統制が取れていなければならず、そこには命をかけて守るべき「鉄の掟」があります。 そして、ひとたび命の危険が降ってくれば、お互いに背中を預けて守りあう。 文字通り命がけの友情です。 それゆえに、でしょうか。 「筋を通すこと」の重要性も監獄は外界の比ではありません。 ケイ本人がインタビューで語ったところでは、 「どっちつかずな立場をとる者は必ず殺される」とのことでした。 筋を外せば、即命の危険にさらされます。 ただでさえちょっとしたことからとんでもない目に遭う。 塀に囲まれた空間で暮らす無法者の集団だからこそ、 その中で「筋と掟」には細心の注意が必要なのです。 実に逆説的なのですが、人間のもつ社会性がやっぱり出てくるところが妙に面白いのです。 また、このマンガを読んで感じたことは 「マジメに生活して、こっちの世界はご遠慮しよう」ということでした。 殺し合いより、お互いを認め合って良さを引き出す関係の方がよっぽど建設的だと心底思うからです。 *マンガの主人公、KEIさんの映画『HOMIE KEI~チカーノになった日本人』が公開されました!映画を見た感想、内容などをブログに掲載しました。 詳しくはから。 ちなみに現在、ケイさんは稼業からは足を洗って、チカーノファッションの店を経営するかたわら、ボランティア活動にも熱心に取り組んでおられるそうです。 最新の連載(2019年2月5日発売号)では、4巻から始まった最初の抗争がひとまず終結しました。 これまでのペースだとおそらく、次の5巻までがこの抗争に当てられると思います。 この抗争の間、手作り武器の数々が出てきます。 手作りのナイフやノコギリ、手斧といったいかにもなヤツから、ソックスにビリヤードの玉を入れたブラックジャック風の武器まで、次から次へと… もちろん、刑務官側も野放しではなく、かなり厳しい調査も入っている様子です。 しかし、どうもこの手の話は管理側にも裏切り行為が絶えない様でいたちごっこが続いている模様です。 【追記】もアップしました。

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